第2回ピンク映画ベストテン   (2020)/桃熊賞


結果発表のお知らせ

   

〇はじめに~主催者からのメッセージ

 ピンク映画ベストテンにつきまして

 

 2019年に第1回を行わせて頂いたピンク映画ベストテン。本来なら、2020年には観客の皆さまの前で表彰式をさせて頂くはずでした。

 しかしコロナ禍でそれは叶わず、受賞作品に関わった皆さま、個人賞受賞の皆さまに表彰状と盾をお渡し、お言葉を頂く動画を撮影、公開しております。

 https://www.youtube.com/playlist?list=PLdGG1Y38NKbadnQ7fR4LIGVBlz0bMOEws

 快く応じて下さった皆さま、オーピー映画そして関係各位の皆さま、司会としてそのすべてに立ち会ってくださった俳優の安藤ヒロキオさん、心から感謝いたします。

 2回目である今回、対象年度の2020年は26本の新作ピンク映画が公開されました。これは前年の37本より11本少ない本数です。

 2020年は前述したコロナ禍で映画界全体が大きな影響を受けました。そうした中、ピンク映画の新作が、これだけの本数作られたというのは、逆にすごいことではないかと私は考えます。

 内容的にも、ピンク草創期からの最長老である監督の作品はじめ、レギュラー陣が健在の一方、広く自主映画界の才能にも門戸を開いた若手俊英のめざましい活躍、一般映画で活躍しているベテラン含めた才能のこのジャンルへのチャレンジといった、玉手箱のような作品の多様な魅力は衰えることがないどころか、日々更新されています。

 投票箱が設置された映画館が休業を余儀なくされたり、移動の制限などで出かけにくい状況下で、今回も多くの人が投票下さったことには感謝いたします。

 また、選考委員をお願いする形で選出した「桃熊賞」参加の皆さまに感謝いたします。

 最後に、一般投票の功労賞に本賞主催の私の名前があることについて述べさせて頂きます。実は辞退するかどうか悩みました。しかし投票結果に背を向けるのは呼びかけた側として不誠実であると考え、今回は謹んでお受けすることに致しました。

 批評として、時に脚本として、ピンク映画に関わって四半世紀を超えたとはいえ、30年間の長い間ピンク大賞を続けてこられた林田義行さんを仰ぎ見れば、まだ2年目である本賞を通じ、このような温かい目で見て頂くのは恐縮ですが、少しずつUPされ増えていく表彰式動画などで、ピンク映画を愛し、関心を向ける皆さんが意識を共有してくださったゆえだと思います。

 ありがとうございます。

これからもピンク映画ベストテンをよろしくお願いいたします。

 

 

                          2021617

                  ピンク映画ベストテン2020 

                主催 「シネマ☆みれ」切通理作

 

 

☆ピンク映画ベストテン2020 結果発表

 

 

 昨年に公開された26本のピンク映画(ゲイポルノ含む)を対象とした「ピンク映画ベストテン2020」。

 5本以上観ている方に対し応募を呼びかけ、全国から回答を頂きました。

 ご協力頂いた皆様、ご関心を持って頂いた皆様、ありがとうございます。

 このたび、その総合結果を発表いたします。

 なお、本賞には「桃熊賞」という、主宰「シネ★マみれ」としての選考委員制度も設けさせて頂きましたが、賞の趣旨と共にその結果も併せて発表いたします(後述)。

 

 

●作品賞

 

1位 よがりの森 火照った女たち(小関裕次郎)

2位 優しいおしおき おやすみ、ご主人様(石川欣)

3位 悶撫乱の女 ~ふしだらに濡れて~(髙原秀和)

4位 はめ堕ち淫行 猥褻なきずな(山内大輔)

4位 温泉情話 湯船で揉みがえり(竹洞哲也)

4位 若妻ナマ配信 見せたがり(佐藤周)

7位 つれこむ女 したがりぼっち(山内大輔)

8位 悪女の色仕掛け カモって快感!(藤原健一)

9位 ピンク・ゾーン3 ダッチワイフ慕情(国沢実)

10位 人妻の湿地帯 舌先に乱されて(工藤雅典)

10位 月と寝る女 またぐらの面影(石川欣)

 

  ()内は監督名です

 

●個人賞

 

 ◇監督賞

 石川欣 対象作品『優しいおしおき おやすみ、ご主人様』『月と寝る女 またぐらの面影

 

脚本賞

 深澤浩子 対象作品『よがりの森 火照った女たち』『痴漢電車 夢見る桃色なすび』『ひとり妻 熟れた旅路の果てに

 

主演女優賞

あべみかこ 対象作品『よがりの森 火照った女たち

 

助演女優賞

並木塔子 対象作品『人妻の湿地帯 舌先に乱されて』『優しいおしおき おやすみ、ご主人様』『はめ堕ち淫行 猥褻なきずな』『ピンク・ゾーン3 ダッチワイフ慕情

加藤ツバキ 対象作品『ひとり妻 熟れた旅路の果てに』『怪談 回春荘 こんな私に入居して』

 

新人女優賞

山岸逢花 対象作品『若妻ナマ配信 見せたがり

 

主演男優賞

可児正光 対象作品『よがりの森 火照った女たち』痴漢電車 夢見る桃色なすび』『はめ堕ち淫行 猥褻なきずな』『パラレル・セックス 痴女が潜む街』『女ざかり 白く濡れた太股』『つれこむ女 したがりぼっち』『同棲性活 恥部とあなたと…』

 

助演男優賞

細川佳央 対象作品『よがりの森 火照った女たち』『悶撫乱の女 ~ふしだらに濡れて~』『怪談 回春荘 こんな私に入居して』『オトナのしおり とじて、ひらいて』

 

技術賞

創優和(撮影) 対象作品『よがりの森 火照った女たち』 『ひとり妻 熟れた旅路の果てに』『パラレル・セックス 痴女が潜む街』『女ざかり 白く濡れた太股』『オトナのしおり とじて、ひらいて』『温泉情話 湯船で揉みがえり』

 

功労賞

切通理作 ピンク映画ベストテン主催等に関して。

 

 

☆桃熊賞

 

 「ピンク映画ベストテン2020」では、一般投票とは別に、「桃熊賞」を創設いたしました。

 「桃熊賞」は、主に映画を紹介するメディアで活動されてきた方に審査員をお願いしました。オーピー映画のご厚意により、後述するかたがたに、2020年公開のピンク映画を観る機会を作って頂きました。

 そこに主催である私・切通が参加しております。

 審査員は、以下のメンバーです。

 

・金子恭未子 「映画ナタリー」編集部

・切通理作 批評家、本賞主催

・滝川杏奴 官能小説作家、元にっかつ宣伝部

・寺岡裕治 「キネマ旬報」編集部、映画批評

・柳下毅一郎 映画評論家、翻訳家

 

 「ピンク映画ベストテン2020」の一般投票は、ピンク映画を普段から支えている観客の方々自らが選ぶものです。対して「桃熊賞」は、ピンク映画を広い視野で捉え直していく可能性を拓くものになればと考えました。

 その両輪で、ピンク映画を応援していければと思います。

 

 「桃熊賞」2020年の総合結果を、以下に記します。

 

 

○作品賞 (ベスト3まで選出)

1位 悶撫乱の女 ~ふしだらに濡れて~(髙原秀和監督)

2位 同棲性活 恥部とあなたと…(吉行由実監督)

3位 優しいおしおき おやすみ、ご主人様(石川欣監督)

 

 

○監督賞

吉行由実 対象作品『同棲性活 恥部とあなたと…』『小悪魔妻 美乳で誘う』

 

○脚本賞

石川欣 対象作品 対象作品『優しいおしおき おやすみ、ご主人様』『月と寝る女 またぐらの面影

 

○主演女優賞

あけみみう 対象作品『優しいおしおき おやすみ、ご主人様』

 

○助演女優賞

加藤ツバキ 対象作品『ひとり妻 熟れた旅路の果てに』『怪談 回春荘 こんな私に入居して』

 

○新人女優賞

山岸逢花 対象作品『若妻ナマ配信 見せたがり

 

○主演男優賞

森羅万象 対象作品『はめ堕ち淫行 猥褻なきずな』『名器乱舞 欲情の下半身』『つれこむ女 したがりぼっち』よがりの森 火照った女たち』『同棲性活 恥部とあなたと…』『未亡人下宿? 今昔タマタマ数え歌』

 

 

 受賞された方からいただいたコメントや、ベストテン投票者の選評ほか、賞の詳しい内容や「桃熊賞」協議会の模様などは後日冊子にまとめさせて頂く予定です。

 

しかし、上記の受賞結果についてはどこでもご転載自由とさせて頂きます。ぜひ広めて下さればと思います。